
台詞(セリフ)の覚え方ってどうしたらいいの?

記憶術じゃなくて、覚え方の質問ですね。
記憶術については、記憶術が得意な人に聞いてくださいね。
俳優という仕事をしていると、きっと多くの方から「よくあんなに台詞が覚えられますよね」「凄いですね」なんて驚かれてしまうことがあるのではないでしょうか?
ちなみにこの質問って、たとえば寿司職人に「包丁研ぐのがお上手ですね」英語の先生に「英語が上手ですね」と聞いているようなものではあるのですが・・・。
また、もしかしたら「舞台や映像作品よりも、台詞の内容よりも、あなたが台詞を覚えたことが凄いと感じました」と言われているようなもので、決して褒められているわけではない可能性もあります。
さて、今回はそんなお話ではなく、この台詞を覚え方について少しご案内してみたいと思います。

結論から言いますと、台詞はサラサラと声に出しながら覚える、ことが正しい覚え方です。

台詞はじっと見て覚えても出てこないもの

例えば、オーディション会場でペラ一枚程度の台本をもらって、待機時間の30分程度で覚えないといけないことはよくあることです。
私が演技ワークショップで使用する場合も、20分程度で覚えれるものを念頭に用意します。その際に、じっと文字を見つめて覚えようとする人がいます。しかしその場合、大体覚えていません。実際は頭で覚えても、声に出てきませんと言った方が正解かもしれません。
覚えておいて欲しいことは、台詞は頭で記憶したとしても、声に出す時に頭の記憶は、簡単に声に裏切られます。つまり、頭で覚えても意味があまりないということです。
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どうして、声に出さないと意味ないのか?

頭だけで覚えた場合、声に出した瞬間に自分の声の違和感に心がびっくりしてしまいます。心と体がチグハグした状態ですね。
声に出した瞬間にきっと気持ち悪さを覚えるでしょう。想像していた声は、いきなり想像と一致することは基本的にありません。あなたの実際の声はあなたのイメージと剥離しています。
また断っておきますが、想像していた自分の声と実際の声を一致させる必要も全くありません。
台詞の覚え方① 色で言うと白色で覚える

台詞は例えるなら、24食の絵の具(それ以上無限に色があったとしても)、色で言うと白色で覚えます。
これは、どういうことかと言うと、抑揚をつけずに覚えるという意味です。
抑揚というのは、言葉に節や言い回しのこと(音に敢えて変化をつけること)。
例えば「どうしてそんなことをしたの」と台詞があったとしたら
「ど〜してあんなことをし・た・の?」なんて風に覚えるということです。
文字での説明ですので、上記のような例えになってしまいますが、台詞の「言い方」を追求した覚え方ですね。
また、あらかじめ、相手の出方を想定してか、リズムをつけて覚えるなんてのも、NGです。時々、歌うように覚えるよう教えられたという生徒と出会ったりしますが、私としては考えられません。
どうして、抑揚をつけて覚えてはいけないのか?
抑揚をつけて覚えてしまった場合、相手がどんな状況で台詞を言ってきたとしても、覚えた「言い方」でしか台詞を返せなくなるからです。
一度体が覚えてしまった「言い方」はボタンを押したらそのまま出てくるかのように、どんな相手の感情をも反映せずに、自分が決めた音で応答してしまうのです。
それは形にハマった演技、となりますので、自然な演技がしたい人はぜひ避けたいところですよね?
大事なのは、言い方ではなく、相手から受け取ったモノを反映して出てしまう声が正解なのです。つまり、色でいうと白色は何色にでも他の色によって染まったり変化していきますよね、その意味で白色で覚えることが大事なことなのです。
台詞の覚え方② サラサラと何回も声に出す

サラサラと言えるということは、抑揚を乗せずに、スラスラと台詞が出てくるようにする、という意味です。
最初は台本を観ながらでも何回でも何回でもサラサラと台詞を口に出しながら練習しましょう。そして、だんだんと台本を離していきましょう。
台詞の覚え方③ 何かをしながら台詞を言う

サラサラと台詞を言えるようになってきたら、台本を離して、動きながら台詞を言うようにしましょう。
例えば、お皿を洗いながら、お風呂掃除をしながら、部屋の掃除をしながら、料理をしながら、トランプでタワーを作りながら、積み木を高く積み上げながら、などなど。
そして、その時々の自分の気持ちが自然に反映していくのか挑戦してみてください。
驚いたとき、笑ってしまったとき、ハッとした瞬間に、などなど何かをしながらスラスラと言いながらも、その時に起きたことに自然に声が反応していくのかを試してみてください。
ここで自然になれば、相手からどんな台詞が飛んできても自然に反応する土台ができたことになります。
台詞の覚え方④ 相手の台詞も入れていく

サラサラ覚えながらも相手の台詞も自然に入っていくと思いますが、一つのツールとして紹介しておきます。
方法としては、自分の台詞の間(ま)を適当に開けて相手の台詞の声を録音して、その録音を聴きながら対話式に自分の台詞をサラサラっと声に出していく練習方法です。
これは「聴く」ということも同時にしながら擬似体験してできるトレーニングです。
最近ではスマホで録音が簡単ですので、ぜひ、実践してみてください。
台詞の覚え方⑤ 上級編

台詞を覚えると同時に、脚本を分析するツールを身につけているのであれば、それをしていく必要があります。この方法は簡単に手書きで説明するのも難しいですが、いつか記載してみたいと思っています。
あなたは、役が物語の全体で何をしようとしているのかを理解する必要があります。
そうすると、各台詞におけるキーワードによる自分の変化を知ることができるでしょう。
また目的を認識して、それを衝動から行動したいところですが③のように行動してみながら台詞を声に出していくとさらに目的に向かいながら伴ってくる声になっていきます。
台詞の覚え方について、こちらの記事「あなたの心の機微が自然に乗っていく、俳優の台詞の覚え方」もぜひご参考ください、
だからリラクゼーションが必要なのです
私のブログを何度かご覧になっている方ならお気づきかもしれません。
③④において、自然な音色が出てくるようにするには、そもそも心と体のリラクゼーションが必要であり、感情解放ができる状態であることが望ましいです。
そうしないと、自然な音色にはなっていかないからです。お分かりでしょうか?リラクゼーショントレーニングはこういったところに繋がっているのです。
まとめ

声に出すことを体験しながら台詞を覚えることの重要性をお伝えしました。
俳優は「言い方」に拘った演出や監督の指示がきても、「言い方」で返してしまっては嘘の演技になります。ですので、俳優トレーニングを積んだ俳優たちは、言い方で指示に対応するのではなく、相手への伝える意図や目的を変更することで自然な演技として対応しているのです。
今回の内容の中には、俳優が役を理解し、各シーンごとにすべきことがあったり、準備して欲しいことはここでは省いていますが、そこに居るための台詞の覚え方と思ってください。
なぜなら、台詞を思い出しながらシーンの中には居ることはできません。
例えば仲間で演劇の演目を決めるシーンがあったとして、あなたが今日の晩御飯について考えていたら、そのシーンにはあなたは居ない(心が)ということになります。
これと同じように、シーンの中で台詞を思い出そうとした瞬間、その世界に居なくなってしまいますので、非常に困ります。
舞台のように一連の長いシーンなどは、演出から事前にその日稽古するシーンを確認して、そのシーンだけでもサラサラと言えるようにトライしましょう。

最後に重要なことをもう一つ。
そして最後に覚えた台詞を忘れて、初めて聴いたかのように生きてみることが重要です。

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PS 台詞を覚えることにも練習が必要なのです
台詞を覚える技術はありません、この覚え方の練習をしましょう
私は暗記術を説明することはできません。暗記は答えを覚えるためのようなもの。
台詞は生ものです。受験とは違って、声に出して覚える練習をしてください。覚えることもまた練習です。例えば、私がよく推奨しているのは、詩を台詞のようにサラサラと覚えて暗唱することです。






























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