どうやったら俳優になれるのか?意外と見えていない俳優の仕事

どうやったら俳優になれるのか?意外と見えていない俳優の仕事

こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。

私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」

さて、今回は

俳優になりたいのですがどうしたらいいですか?

といったことや

美人じゃないとダメでしょうか?
自分に自信があまりないのですが…


といったことに悩んでいる人向けに、俳優の仕事について少し触れてみたいと思います。

「俳優になりたい」と言う人がイメージしているのはおおよそ、
月9枠などのゴールデンタイム(民放19〜22時)ドラマに出演したいといったこと。
或いはNHKの連続ドラマに出演すること。
なのではないでしょうか?

不思議なことに、
誰も2時間ドラマに出演したいといった願望を持っていないということ。
深夜枠の実験的ドラマにめちゃめちゃ出演したいです!とはあまり思っていないこと。
昼ドラが大好きで昼ドラに出たいと声を聞かないのです。

そして、映画であれば韓流の恋愛ドラマや日本の某事務所タレントたちが出演する恋愛系の映画に出演したいというイメージ。
なのではないでしょうか。

俳優になりたい本人がイメージしているのは、美人の人やカッコ良い主役たち。
或いは三枚目風で結局はカッコ良い人になる俳優(今で言うムロツヨシさんや阿部サダヲさん)

そうなんです、「ロミオとジュリエット」でいえば、ロミオとジュリエットとマキューシオを見ているのです。

憧れはそうであっても、最初はそんなイメージであっても、あなたの世界を広げて俳優の道の裾野を広げてほしいと私は思っています。

さぁ、俳優という道にどんな現場があるのか、少しだけ整理してみたいと思います。
また、あなたの思い込みや世間の思い込みから脱却して、もっと広がる視野を手にしてみて欲しいと考えています。

あなたは俳優になりたいの?それともモテたいの?

俳優になりたい人の志望動機のランキングは?
当社比ですが(笑)、箇条書きにしてみます。

  • 人気者になりたい
  • 何でもいいから有名になりたい
  • モテたい
  • 尊敬されたい
  • 見返したい

だったりします。
かく言う私も、19歳当時の最初のきっかけは素晴らしい演技をしたいと同時に、この志望動機のいくつかが内包されていたと思います笑

志望動機なんて最初のきっかけ、と私は考えていますので、それで良いと思っています。
そして、いざ演技レッスンを始めて、その演技の奥深さを体験し名優思考へと変化する人もいます。
演技が上手、素晴らしいってどんなことかを知ることで変わったりもしますね。

しかし、志望動機から察するに、とにかく注目を浴びたいといった場合、俳優でなくてもいいのだと思いますので、色々と別の道も探ることをお勧めします。

そんな場合は、司会業に特化したり、歌の世界、コメディアンの世界、或いは一般企業の中にも目立つ立場の仕事もあったりしますので、色々と見つけて行ければ良いと思います。

美男美女だけが俳優になれるの?

かっこいい人、イケメン、美女、可愛い子、そんな人たちはきっと

「俳優さんみたい」
「女優さんみたい」

と言われたことがあるのではないでしょうか。

これは昭和後半のトレンディドラマの影響からなのでしょうか、平成を超えて令和まで残っている一般の人の感覚です。

それは、トレンディドラマと言われるゴールデンタイム(民放19〜22時)の時間内で放送される民放の連続ドラマが、俳優の美男美女の価値観を決めてしまったからじゃないでしょうか。

俳優になりたいという人たちにどういうわけか、美男美女風な人が多いため、脇役の人たちもそれっぽさが残った人が溢れて飽和しているのが現状です。

日本や韓国以外の海外ドラマを見ると分かると思いますが、人種や体型や年齢はバラバラ。
求められているのは人気俳優だけではありません。

多様性とその人物の個性です。

人気ドラマとなったものでも、ドラマの質がよく視聴者増えていき結果的に人気になった俳優が多いのも特徴です。

ハイスクールドラマでさえ、ノッポもチビもデブもブサイクも意地悪もカッコ良いも不良も秀才っぽいのもたくさん溢れているのです。
※言い方に失礼がありますが、分かりやすさを強調しています、ご承知ください。

世界配信が増えた今、これから日本のドラマもどんどん変化していくでしょう。
もっともっと多様性が求められると思います。

そして、言わせてもらうと、インディーズ映画、舞台は、ずっと多様性がある世界です。
ノッポもチビもデブもブサイクも意地悪もカッコ良いも不良も秀才っぽいのもたくさん溢れているのです。

テレビや大手配給映画しか見ていないのでしたら、見えていなかった俳優の世界がこれから見えてくるでしょう。

インディーズ映画、演劇はずっと多様性が溢れています

大手制作会社が制作しない映画、或いは自社出資での映画、個人の持ち出しやクラウドファンディングなどのお金から制作した映画、それらはインディーズ映画、またインディペンデント系映画などとも呼ばれています。

それらは、監督や制作者にキャスティング権限があったり、仲の良い仲間で制作していたりするので、その物語にあったキャスティングが可能なのです。

いわゆる視聴率があまり関係がないのです。
顔色を伺うべき相手が少ないので、作り手の思いが実現しやすいのです。

出資を得るために主演級の俳優はもしかしたら著名な人を使わざるを得ないかもしれませんが、脇役にはもっと広い幅があります。

近年では「カメラを止めるな」が日本で大ヒットした例としてあります。
全員無名のキャストで完全自費制作の映画でした。

体型や年齢のことを考えると、もっともっと色々な方がいても良かったきがしていますが、好きなように制作してそれが受け入れられた環境は素晴らしいですよね。

オーディションでは、あなたの個性からキャスティングされることもある可能性がありますし、実力から他の作品への出演につながる可能性もなくはありません。

ジャンルによっても、幅が広がります。
ホラーというジャンルでは世界的に有名な監督も、自分の好きな映画を制作するためにインディペンデント系映画で作品と撮っている方もいるのです。

舞台の場合は、小劇場系、著名な俳優たちも自身の劇団を作ったり、企画したり、好んで舞台を制作したり出演したりしています。

下北沢の本多劇場グループの劇場、中野周辺の小劇場、その他都内にたくさんの小劇場が点在しています。
そこには無数の劇団やプロデュース公演が存在していて、色々な年齢や体型や癖のある人がひしめき合っているのです。

また舞台はお客様の想像力にライブの力で火をつけます。
若い人がおばあさんやお爺さんの役をしたりもしますし、男性が女性を演じることもザラです。
体格も生かされて、その人の個性が発揮されます。

見えてきましたでしょうか?
俳優の活躍の場は、広いのです。

多くの俳優志望者が勘違いしていること

俳優になりたい人の多くが勘違いしているのは、俳優のなり方と活躍の場所。

俳優になりたいのなら、大手事務所に入るか、それが叶わないならどこかの事務所に入って、そうでなければ劇団に入って…くらいの選択肢なのです。

田舎の方に行けば、当然情報が少ないので検索して最初に出てきたメジャーな情報からの判断になりますね。

俳優の活躍の場は、
テレビ、映画、演劇。
この3択だと思っています。

その3択に関しても、ゴールデンタイムのドラマ、メジャー映画、劇団四季や宝塚、劇団新感線などの演劇。

宣伝の力によってアピールされた世界・価値観しか、当然ながら見えていません。

俳優の世界は、あなたの想像以上にもっともっと開けています

俳優の世界は、あなたの想像以上に、もっともっと開けています。

もちろん、ギャラから生活できるできないの範疇は変わってきますし、場合いよってはお金は出ていくこともたくさんあります。

プロの俳優でさえ、月々の少ないギャラでなんとか凌いでいるか別の仕事を掛け持ちをしながら、仕事を続けています。

或いは舞台を年に何回も出演しながら、時々映画やドラマのちょい役、CMや声優や再現Vなどの仕事で生きています。

商業舞台は、スポンサーや出資があって成り立つ舞台。
ギャラもしっかりもらえますが、主役以外のギャラはそんなに高くありません。

小劇場の舞台、こちらも自転車操業のところも多くチケットノルマや自費でなんと成り立っているところも多いのが現実。
しかし、ギャラがもらえる舞台も色々とあります。
またチケットのキャッシュバックと言ってチケット1枚につき30%くらいが自分のギャラになるといったこともあります。

映像では、メジャー映画、インディーズ映画、短編映画、テレビの再現ドラマ、深夜枠のドラマ、2時間ドラマ、昼ドラ、全てのエキストラ、地方番組の司会枠やゲスト枠、CM、色々な会社のPR映像など、ネットドラマ、最近ではTikTokの短いドラマ、特技を生かした民放やYouTube番組の出演、などなど想像以上に色々とあるのです。

声だけの仕事でしたら、劇団円が強いですが、声優、洋画の吹き替え、ラジオドラマ、ネットラジオドラマ、YouTubeなどのナレーションや漫画の声の仕事、などなど。

舞台では、商業舞台、小劇場、カフェ公演の舞台、地方公演やイベントでの寸劇、学校などの公演、地方の出資で成り立つ公的劇団(静岡県のSPAC)、朗読の仕事、イベントの司会、病院や施設を回って見せるお芝居や、人形劇など、どれも俳優の仕事と大きく関わっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

俳優の仕事の世界が少し広がりましたでしょうか。
きっかけは、どこであれ、俳優の活躍の場は色々とあり、その嗅覚を広げれば広げるほど仕事は広がります。

もしかしたらあなたがその仕事を新しく生み出す可能性もあります。

時には挑戦的なことも、やりたくなかった仕事もあるかもしれません。

しかしながら、俳優が「役を生きる」というベースを持って挑戦するかぎり、どんな現場だろうと俳優としていられると私は考えています。

敬愛する俳優に近藤芳正さんがいます。
近藤芳正さんは、東京サンシャインボーイズなどで人気を博し、三谷幸喜作品には必須の俳優となるかたわら、ご自身でも舞台の企画・制作をし続けていました。

二枚目の俳優ではありません。
三枚目の位置でもありませんが、その個性が素敵なのです。

テレビや映画や商業舞台にも出演しながら、赤字になりながらもご自身で舞台を制作。
それこそ著名な方や歌舞伎界の俳優にも出演してもらったりと、自分が観てみたい演劇に向かっていました。

それは自分がやってみたいこと、挑戦したいことが色々あった結果、制作と出演という形で挑戦し続けているのです。
俳優と演劇をこよなく愛した結果の行動。

最近では、YouTubeドラマ「おやじキャンプ飯」に出演しネットの世界に飛び出しています。
またや映画「事実無根」で仏・アヴィニョン国際映画祭で最優秀主演俳優賞を受賞しました。

年々視野や世界が広がっているのよう感じます。

あなたも俳優を志しながら、気がつけば作品を生み出す側や別の支え方をする方向に進むかもしれません。
視野を開きながら、色々と挑戦し続けてもらえたらと思います。

私だって、まだまだ挑戦者のままなのです。

最後に

ここまで読み進めてくださり、ありがとうございます。

もし、記事を読み終えて「頭ではわかったけれど、自分の場合はどうなんだろう?」と少しでも感じていらしたら、一度私と話をしてみませんか。

演技の技術、表現の壁、あるいは日常のコミュニケーション。 一人で考え込むよりも、対話(セッション)を通じて今の感覚を言葉にしてみることで、驚くほど道が開けることがあります。

月に10名様という限られた枠ではありますが、あなたとお話しできるのを心から楽しみにしています。