こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
さて、今回は呼吸と体と心について。
心が体と密接に関わっていることは何となくイメージすると思います。
しかしながら、呼吸が、心と体と繋がっていると認識されている人は意外と少ないかもしれません。

心配や不安なことを思っている…
そんなイメージです。
何というか、マイナスなイメージ。

そうですね一般的なイメージですよね。
ため息が出るのは、思考が頭の中で働き続けており、呼吸が浅くなった証拠なのです。
生物学的に、呼吸が必要ですので、しっかりと体があなたを生かすために呼吸をさせたことなのです。
それと同時に、一瞬スッキリとした感覚が体に起きるのではないでしょうか?

はぁ…、なんとなく。

つまり、感情をひとつ吐き出した、放出した状態なのです。

それが感情なんですか?

結論から言いますと、呼吸が浅い時に感情は出ずらい状況であり、呼吸をすることで心の中の想いは自然に吐き出されるのです。
そして、それに合わせて自然に体が開けば、滞りなく感情は流れていくというメカニズムなのです。

ええ!恐るべし呼吸!!
俳優じゃなくても知っておきたい呼吸と心

私たちは、生まれた時からオギャーっと感じたままに声を出したり、自分の意思を叶えるために声を出してきました。
ミルクが飲みたい、おしっこが出る、おしっこで体が気持ち悪いなど。
それが改善されなければさらに声を発し、改善されたら改善されたことを声に発してきたのです。
それらは当然、息を吸った分だけ声に乗っていくのが自然。
大人になるにつれ、
「あれをしてはいけません」
「静かにしなさい」
「恥ずかしいからやめて」
と抑圧されて成長していきます。
そうすると、感じたことを自然に出してはいけないんだなと、本当のことを感じた瞬間吐き出さないように、体がその勢いを止めるように力を入れてカバーしていく習慣になってゆくのです。
心が動いた時ほど、瞬間的にそれを抑える働きが備わっていきます。
泣きたくなったら喉に力が入ったり、顎に力が入ったり、顔が強張ったり、背中や肩、腰に力が入ったり、人それぞれ。
怒った時に金切り声になりやすいのは、瞬間的に喉を締める力が働くからです。
つまり感じたものを堰き止める習慣がついてしまっているのです。
堰き止められた中の生活とは、呼吸が浅い中で過ごしている生活といっても過言ではありません。
感情は自然と外へ流れていきたいのに

赤ちゃんの頃から考えると分かりやすかったと思います。
そうなんです、感情は外へ出たがっています。
不安や心配、怒りなど、考えれば考えるほど呼吸は浅くなり、時にはちょっとの間止まっていたりします。
そうすると、感情は出口を求めます。
結果的にため息が出たり、独り言が無意識に出たりするのです。
俳優は、この感じたことを自然に放出する力が必要なのですが、日常の不自然な体の習慣を知り、解いていく必要があるのです。
PCの前に座って仕事する人の体がいかに不自然な状態かわかってくるのではないでしょうか。
感情が自然に放出されずらく、同時に体も硬くなっていく習慣。
お酒やカラオケで声を出して放出していければ良いですが、さらに時間もなく、気を遣う人とのお酒の時間だったりしたら、体も閉じて、感情も放出されず、呼吸も浅いままの時間が長くなってしまいます。
そうすると、呼吸も体もバランスがバラバラ。
「本当はこうしたいのに、知らず知らずの間出来てなかった…」が積み重なっていく。
結果的に、心と体が繋がらない状態のため、ストレスフルであり、鬱などの状態に向かいやすいのです。
そこまでの状態にならずとも、心と体がチグハグな状態になってしまっているのは想像に難くありません。
あなたが(俳優でなくても)コントロールできるのは呼吸

考えてしまうことや、悩んでしまうことはコントロールがなかなか難しいのではないでしょうか。
社会の中で生きていくうえで、本心を語ることも難しい。
ましてや、仕事中に体を自然に動かすことも難しい。
休憩場所に遊具やトレーニングマシーンでもあれば良いですが、外資系の有力企業でないかぎりないでしょう。
しかし、呼吸だけは自分自身でコントロールできるのです。
声に出さなくても、溜まった呼吸(つまり、本来は深く呼吸したいはずなのに浅くなっていた呼吸の状態)は、意図的に吐き出すことができるのです。
やりきれなかった思い、不安、苛立ち、嫉妬、怒り、虚しさ、嬉しさ、恋しさ…
間を置いてでも、吐き出していけるのです。
吐き出すから、また深く息を吸うことが可能になり、それが循環していくのです。
可能なら、呼吸(感情)と体を繋げるためにも、吸うと同時に胸を開いて、吐くと同時に体を萎(しぼ)めてみるもと、より心と体が繋がって、本来の自分を取り戻していく作業になっていくでしょう。
顕在意識と潜在意識

ご存知でしょうか?
顕在意識は、自分で意識できる思考や気持ちです。
そして、潜在意識は、自分では意識していない領域、つまり無意識の領域で思考や感情が溜まっている部分です。
あなたが、社会的に表に出している顔は「氷山の一角」なんて例えをしますが、パーセンテージで言うと、顕在意識と潜在意識は何:何の関係でしょうか?
正解は…
1:99
と言われています。
つまり、潜在意識、無意識の領域がほとんどなのです。
潜在意識には、本音が溜まっている領域と言い換えても良いくらい重要です。
その本音が反応して、私たちの人間の行動が決まってきたりします。
その本音の中で、あなたが手に入れたがっているものに向かって、日々行動したり反応したりしているのです。
本当に心を動かし易くするには、実はこの潜在意識にタッチしていく習慣を持つこと。
それが俳優にとっても重要な要素。
そのためには自然な呼吸が大事であり、吐き出していく習慣が必要なのです。
その習慣から、やがてダイレクトに潜在意識にタッチして自然な行動や感情が出てくるようになると言っても過言ではありません。
そして、求めているものに向かって自然に行動を起こすことが分かってくるので、心と体が繋がっていくことに繋がります。
リラクゼーショントレーニングは、ここに深く繋がっていくトレーニングでもあるのです。
また、オープンナップもそこに繋がるのです。
まとめ

身体は体の緊張具合で何を感じるか、知っています。
あなた以上に、雄弁に語ってくれます。
下を向いたまま、「元気だ!」と叫ぶことが難しいように、「元気」は上を向くことで得られやすいことを体は知っているのです。
※試してみてください
自分の体をしっかりと見つめて、そして認識していければ、自然な演技に繋がっていくでしょう。
体もしっかりと緩めていければ、自然な音色が出てくるでしょう。
病は気から、という諺がありますが、まさに思考が体の健康を左右する部分は大きい。
東洋医学ではそのことについて色々と伝えています。
「息が詰まる」なんて言葉もまさにそのまま。
息が詰まっているのです。
日常から自分の呼吸を見つめていくと、呼吸の浅い瞬間にきっとたくさん立ち会えるでしょう。
そこから呼吸を吐き出し、体もほぐしていくことで、心と体が繋がった自然な行動へと変化していけます。
そうすれば、自分の不自然さ、不健康さを受け入れ、自然さ、健康を手にいれることも可能。
さらにいえば、より人間理解に繋がり、どの部分に力が入っているかで役に近づくことが可能になるでしょう。
まずは自分のことをしっかりと見つめて、知ってください。
心と体がチグハグであれば、できるだけ近づけていけるよう日々トライしてみてください。
つまり、演技って素直になっていくことなんですね。






























例えば、あなたは、ため息をつくことに関してどんなイメージを持っていますでしょうか?