こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
今回は、養成所や演技・演劇の専門学校について考えてみたいと思います。
演技や演劇の専門学校を卒業した方々、或いは俳優の養成所を出た方々が、その後の現場で苦労しているのではないかと、私は心配しています。
また演技が上達した実感がないまま、飛び出して事務所などに所属して、マネージャーなどから色々な「ダメ出し」を受けて、心が傷ついていないか心配しています。
大事なのは、そこで、何を、どのように教わってきたのか、ということです。
もしあなたが、リアリズムの演技、自然な演技を求めていたのであれば、そもそもそのベースとなる演技トレーニング方法を知らないまま卒業した可能性が高いと思っています。
また方法を教わっても、それを実践で生かす方法を教わっていない可能性すらあるということです。
あなたは悪くない。
知らなかっただけなのですから。
だから、そのモヤモヤした気持ちがあるのであれば、もう一度、アクティングコーチ・演技トレーナーのもとで挑戦してもらえたらと思っています。
それは私でなくても良いのです。
私は、私以外の素晴らしい講師を知っていますし、探せばもっともっといると思います。
どうか、演技が好きになって欲しいですし、自分を見つめる時間と、自分を知る時間と、そして相手と深く関わっていく世界で、人間力を上げていって欲しいと願って止みません。
俳優になれる?30年近く前に私が知った養成所の現実

私は大学生の頃、大阪の某養成所に入り、1年間演技の勉強しました。
と言っても、名ばかりの場所でした。
現役ベテラン俳優や、現役の脚本家、時には某劇団のマネージャーたちが、毎週毎週、演技指導しに来ました。
「アメンボ赤いなアイウエオ、」「拙者親方と申すはお立ち合いのうちに・・・」の発声や滑舌レッスン。
筋トレ、腹式呼吸、そして、台本を使っての演技へのダメ出し。
名前は伏せますが、はっきり言ってどれも役に立っていません。
強いて言うなら、外郎売りを覚えたことくらい、です。
現在の私から言えることは、そこに存在していたのは、生徒を集めてお金を集めるビジネスであって、演技トレーニングの方法を知らない人たちが運営していたのですね、といったことです。
さて、大学卒業後に同じ轍を踏まないように(同じ失敗をしないように)、10件程度の事務所や養成所のレッスンをまわりましたが、残念ながらほとんどが同じような実態でした。
俳優を育てるのが上手くない養成所の実態とその講師

私は、俳優、演出家、脚本家と道を進みながら、やがて演技の追求が楽しくてどんどん追求していった結果、今に至るわけです。
おかげさまで、これまでちょっと雇われて、といった感じで色々な養成所を拝見してきました。
これは言っていいのか分からないですが、そこで見てきたものの中に、疑問符が浮かんでくる場所もいくつかありました。
例えば、経営者側は講師がどんなことをしているのかさえ知りません、といった状況。
ましてや、演技に興味を持っているのかさえ心配です。
もっと言えば、演技を分かっているのか、勉強したことがあるのか、さえも見えて来ないということです。
そして、形ばかり、結果ばかりを求めてしまう講師。
皆さん、驚きましたか?
もちろん、すべてがそのような場所ではありません。
演技は専門家に任せて、俳優と親身になって対話している関係者もたくさんいらっしゃると思います。
素晴らしい養成所もありますし、有名俳優がいなくても素晴らしい事務所も存在しています。
ただ残念なことに、逆もしかりなのです。
それが現実です。
そんな中ですら、生徒たちの演技に関してコメントを返している養成所や学校関係者の姿を目撃した時には、私は胸が痛くなったくらいです。
色々な視点があるので、当然主観でお伝えして良いのですが、アクティングコーチや演技トレーナーと関係者が相談しあって俳優にお伝えしてくことが建設的ではないでしょうか。
もし、身に覚えがあるのでしたら、どうか違う場所を探すことをご検討ください。
※現在、私が関わっている場所ではありません、あしからず。
私が関わる現場は、こうして欲しいといった要望をしっかりと伺いながら調整しております。
台本を使用してばかりの演技指導

演技の基礎となるものや、役を生きる方法、脚本分析などを教えてもらっていない状況下でいきなり台本を使用した演技指導を受けたことはありませんか?
何度かお伝えしていますが、これは、泳ぎ方を知らない人を川に突き落とし、橋の上から「あーだこーだ」ダメ出しをしているようなものです。
溺れますよね。
さて、これには何の徳があるのでしょうか。
建設的な時間ではありませんよね。
ダメ出しを出す人の権威を強調する時間となります。
俳優に自信を失くさせ、もっと頑張らないとと思わせ、権威に服従させるような一面を強く感じる方法。
ましてや、講師が演技を実演してみせて、「こんなふうに」なんて言っている現場でしたら、俳優の想像力を奪い尽くし、いかに自分が凄い俳優なのかをアピールする時間でしかありません。
80〜90年代の演劇の演出や演技講師がこのようなスタンスだった可能性があり、叩かれても這い上がってくる根性論の名残なのかもしれませんね。
ぜひ、泳ぎ方を学べる場所へ移動してください。
発声や腹筋、外郎売りばかりの練習

とりあえず、「アメンボ赤いなアイウエオ・・・」「あいうえお、いうえおあ、うえおあい、えおあいう・・・」など、ひたすらやる場所だったりしませんか?
長い長い外郎売りの練習をし続ける場所だったりしませんか?
大丈夫でしょうか。
口のマッサージとして有効な部分がありますが、その発声自体に余分な体の力が入ってしまっています。
余分な体の力を抜く方法を学んでいかなければ、力んだ声にお客様は疲れてしまうでしょう。
早口言葉は、早口言葉の達人を生み出しますが、違う台詞になると最初からやり直しです。
覚えた早口言葉だけに特化したものになるだけ。
やたら腹筋や背筋など筋トレが多いレッスンではないですか?
罰ゲームなどで利用したり、体を知るためにやる場合もありますが、基本的には家でできますので各自やってきてくださいね。
卒業後、俳優のお仕事の現場はエキストラばかり

このことを心配されている方が多いように思います。
映像のお仕事はエキストラばかり、そこから這い上がっていけるのでしょうか、と。
せっかく修行してきたのに試す場所がエキストラしかないなんて・・・。
そう思うかも知れませんが、エキストラは大事な役たちです。
それなしでシーンは完成しません。
あなたが、役として生きるだけで、シーンは内容が詰まったものに変わります。
この辺に関しては、こちらの記事をご参照くださいませ。
もし、あなたと一緒に事務所関係者が頑張ろうとしている場所であれば、ぜひ挑戦し続けて欲しいところです。
例えば、一行しかない台詞の役があったとして、そこに100社が群がって狙ってくるのが基本です。
そこで選ばれる理由は何でしょうか?
コネ・・・です。
知り合いか、どうか、です。
或いは、長年エキストラでお世話になってきた「あなた」や「事務所の方」と制作会社やプロデューサーと関係を築き上げてきたかどうかなのです。
ドラマ1本作るのに、大きな役は大手が、小さな役は大手の傘下の事務所が、さらに一言くらいの役は、大手の傘下の新人が、取っていきます。微かにキャストが決まっていない、その一言の台詞がある役は、宝くじや見る機会のない実力では決めることはできません。
俳優の仕事はノルマのある舞台ばかり、身も心も懐もボロボロ

映像の仕事がなくても、舞台のお仕事やチャンスをいただくことがあるでしょう。
これも演技の勉強にはとても重要な機会だと私は思っています。
しかしながら、何でも良いとは限りません。
信頼のおける演出家か、あなたの好きなタイプの演劇をしている団体なのか、共演者は誰なのか、など。
舞台の現在のシステム上、場所代などを考えると、どうしても新人にはノルマが課されてしまう可能性は高いです。
だから、あなたがやる価値のあるのか、しっかりと事務所関係者などと相談して決めるべきこと。
稽古日数や本番を入れて、1〜2ヶ月は当たり前の拘束。
生活費とも相談が必要ですね。
尚更、悪質な人数集めなのか、志があって集まった団体なのか、演出家のやり方はどんなものなのかリサーチが大事です。
即決を求められたら、断ったって良いと思います。
まとめ

ビジネス、資本主義ですので、事務所運営や養成所がお金を回すために作られているのは当然です。
しかし、ビジネスこそ、人の役に立つもの、が前提。
夢を利用してのお金儲けは、「夢を見させてあげている」といったスタンスの醜いビジネスかもしれません。
重ねてお伝えしますが、そこにプロの俳優を本気で育てようとしているようには思えないときがあるのです。
もしかしたら、そのつもりでなくとも事業を回すことで一生懸命なため、俳優を育てることに注意が向いていないのかも知れません。
そこを見極めていくのは、他でもないあなたなのです。
しかしながら、演劇や演技の専門学校を卒業したのに、養成所を出たのに、「役を生きる」方法や脚本分析や心体をリラックスさせていく方法などを知らないままの俳優を、私は見てきました。
俳優にはそれぞれ色々な土壌があり、色々な講師がいるので、色んな俳優が集まって舞台芸術を生み出したり、映像作品を制作をしていくのですが、醜いビジネスの下で半ば犠牲になってきたような状況は残念すぎます。
項目を立ててお話しをしてきましたが、どこか当てはまる部分があるのでしたら、もし自分だけで判断できない場合は、他の人に相談してください。
もちろん、私に相談していただいても結構です。
あなたが演技の素晴らしさ、演技の可能性を実感していける出会いや時間があれば、私は嬉しく思います。
演技はあなたの人生を豊かにするものです。
一人でも多くの人が、それを実感してもらうことを願って止みません。
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あなたの現場が、笑いと安心感に包まれることを願っています。






























