エキストラのあなたも、俳優です。だから準備しよう役の目的を!

エキストラのあなたも、俳優です。だから準備しよう役の目的を!

こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。

私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」

さて、今回はこのサイトで1番多く読まれている記事「エキストラから俳優にはなれない?エキストラから役になった俳優のホントの話」について、少し深めたいと思います。

恐らく、俳優を志しているあなたの最初の映像のお仕事はエキストラの可能性が高いでしょう。
運が良ければ、役付きで台詞をもらえるかもしれません。
大きな力が働けばメイン、メイン近くにキャスティングされるかもしれません、
しかし、俳優として取り組んだ場合、準備のベースは同じなのです。

厳しく言ってしまうと、エキストラのことを「たかがエキストラ」と口にしてしまった場合、それは俳優として生きていきたいと思っている自分自身を傷つけてしまいます。

いないと思いますが万が一「たかが」とエキストラのことを認識しているスタッフがいたとしても、あなたはシーンの中で必要な存在であること知っておいてください。

そして、海外のドラマや映画に登場するエキストラの素晴らしい演技を知ってください。
どうか見てみてください。

私は「素晴らしいエキストラになってください」と言っているわけではありません。
「一(いち)俳優として、今を生きて!」とお伝えしたいのです。

しかし、 「頭では分かっているのに、現場で緊張して身体が動かない」「萎縮して目的を考える余裕がない」 という経験はありませんか?

それは、あなたの技術不足ではなく、 「心の防衛本能(ロック)」 が原因といえます。

現場でブレない自分を創る最初のステップとして、まずは30秒であなたの心の緊張状態をチェックすることをおすすめします。
なぜなら、その自覚・認識であなたがどうしていけばいいか見えてくるからです。

俳優・タレント事務所から?登録制のエキストラ会社から?

エキストラをアルバイト感覚でされている方もいるかもしれません。

あるいは、あなたがエキストラ登録会社で登録している場合、そのようなスタンスでスタッフさんからは見られる可能性があります「あなたは俳優ではなくエキストラさん」だと。

もし、俳優としてのアイデンティティで撮影に参加したいのでしたら、できればどこかの事務所から出向した方がきっと気持ち良いでしょう。

しかしながら、登録制のエキストラ会社からだとしても、あなたがしっかりと俳優として準備してシーンの中に居るのであれば一線を画する方として認識される可能性も高くなります。

俳優として助監督(AD)の指示から役を膨らませる

現場ではエキストラに対する指示(歩く、人数、椅子に座っているなど)を受けます。
たとえば、助監督(AD)から、以下のような指示があるかもしれません。

  • このタイミングで歩き出して
  • この場所ですれ違って
  • 2人は親子で
  • カフェで3人は友達同士で

もうこのActing Life netの記事を読んでいる方でしたら、お分かりですね。
急に場面を与えられてる場合もありますので、シンプルに考えて欲しいのはポイントは3つ。

  1. あなたは誰?
  2. 何をしようとしているの?(目的)
  3. どうしてそうしたいの?(動機)

俳優として役と行動しよう!

考える余裕がない場合に最初に手をつけて欲しいのは、行動するために②を「その役(あなた)が何をしようとしているか」ということです。

カフェで友達同士3人で会話していてくださいといった指示であれば「あなたは何をしようとしているのか」あるいは「3人で何をしようとしているのか」を考えていくのです。

この後、どこに遊びに行こうか話し合っているかもしれない。
しかし、あなたは別の用事があって今日は行けないことを言うタイミングをみているかもしれない。
あるいは、あなただけは貸したお金を返してもらいに来て話をしてるかもしれない。

相手役がいるなら、その関係性について相談しても良いですし、あなたが自分の想像で作っても良いのです。

ぜひ、考えてみましょう。

日常から、そんな可能性を考えながら、カフェで話すを人たちの様子をみてみることも人間観察として重要ですね。

大切なのは、役(あなた)が今を生きること

目的を持って、行動をし始めると、その瞬間からあなたは生き始めます。

カフェで友達同士3人(AとBとあなた)で会話の設定で考えてみましょう。

たとえば、あなたの目的が、友達Aにお金を返させるとします。

お金を返して欲しくて、友達と会ったのに、その友達がこの後どこに遊びに行こうかを話していたら、あなたの心は動きませんか?
人間関係としてAが1番強いとしたら?
あなたはどんな行動から態度が生まれるでしょうか。

メイン撮影の後ろですので、声は出せませんが、ひそひそ話ならできるかもしれません。

声が一切出せずに口パクの状態でしたら、さらに強いAを想像して、なかなか口に出せない状態で相手を見たり、行動しようとするだけで、その世界にあなたは生きていて、シーンがとてもエネルギーが詰まったものになります。

今日初めてあった相手とあなたは対話していく必要があります。
もし相談できそうならぜひ、してください。
相手のモチベーションも上がればお互いに生きた空間に変わります。

もし難しいようでしたら、上記の設定のように、自分が黙っていても心の動く目的を用意してそこに居るということを実行してください。

そんなちょっとしたアイデアがあなたを生かしてくれるのです。

あなたのアイデアや準備を活かすには、「今を生きる」ことを妨げる心の壁を取り除くことが不可欠です。

たとえば、強いAを前に萎縮して言葉が出ない。
その「萎縮」こそ、あなたが乗り越えるべき最初の壁。

もし、あなたが人前での緊張や萎縮に悩んでいるなら、演技メソッドがあなたの役に立てるとしたら?行動してみませんか?

俳優として当日台本をもらう権利があなたにあります

エキストラでしたら、もしかしたら事前に台本をもらっていない場合もあります。
事務所がもしかしたらもらっている可能性もあります。
当日までに事前に確認しましょう。

映像台本が読めるのであれば、脚本分析をして空き時間に勉強することも可能です。
事前に台本がなければ、当日台本をスタッフさんが持っています。
※当日台本とは当日撮影する分だけのページを印刷したコピー冊子です。監督が記載したカット割も記載しています。

香盤表と合わせて、通常もらえるものです。
※香盤表とは、当日の出演者の時間割と撮影進行の順番が記載されたペラ1枚の用紙です。

事務所スタッフやエキストラ会社のスタッフが同行しているようでしたら、持ってきてもらうようリクエストしてください。
人数が多ければ、1社ひとつで良いのですから。
PDFで既にメールなどでもらっている可能性もありますので確認しておきましょう。

当日台本が手に入ったのでしたら、シーンがどんな場所なのか、時間はいつのなか、天気はどうなのか、またシーン全体の雰囲気も掴みましょう。
ドトールカフェと個人経営のカフェでは客層が違います。
個人経営のカフェと椿屋珈琲などの高級カフェでは客層は違います。
さぁ、シーンの情報から想像力を働かせてみましょう!

役が何をしに来たのか場所によって変化する気がしてワクワクしませんか?

モニターを覗いてカメラが映る場所を知ってみよう

余談ですが、カメラに意識は持ち続けて欲しくないのですが、ひとつ伝えておきます。
カメラマンや監督、助監督の妨げにならなければ、モニターを見ることは出演者として許されています。

遠慮していませんか?

基本的にダメだとは言いません。
撮影の準備段階で、カメラ位置を決めて、照明を決めて、など様々な準備をしています。
その中で、邪魔にならないよう、そっとモニターをチェックしてみましょう。
すると、カメラに映る範囲が見えてきます。

フレームに入った時だけ、今を生きれば良いとは私は思っていませんが、映る場所を知ってそこに自ら動いていく目的を決めて行動していけば、そこに居ることがあなたのモチベーションになりませんか?

歩くなど、作業をしていて、などの指示の場合、あなたは目的を決めてそこに向かって行動することでその範囲に自然に入り込むことは可能なのです。

私は20代前半、このことを繰り返していましたので、結果多くのスタッフさんが私を知るきっかけにもなりました。

まとめ

今回は、エキストラとして現場に行ったとしても、あなたは俳優として生きることをお伝えしました。

助監督(AD)は未来の監督です。
或いは既に監督業をされていて、ヘルプで来た可能性もあります。
キャスティングはプロデューサーの手にかかっています。
あなたの取り組みをもしかしたら、見るかもしれません。

シーンの中で「今を生きている俳優」を見たら、画面を通してカメラマンは分かる可能性は高いと思います。
カメラマンは本当によく観ています。

メインの邪魔になるようであれば、目的や動機を調整したら良いのです。

このような俳優の役への準備が、あなたが役にキャスティングされた時、自然に生きていくでしょう。
既にエキストラでも実践を積んできているのですから。

もちろん、舞台も同じです。
役についての考えた方が、自然に身についていれば場面を生きることができるのですから。

どうでもいい俳優にならないでください。
どうでもいい役はないのです。

あなたの俳優としての準備を、最大限に活かすために。

そして、シーンの中で「今を生きている」ことをカメラマンや監督に伝えるために。

まずは、あなたの演技を妨げている心の鎖を断ち切りましょう。

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