こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
さて、今回は、「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」のお話しです。
つまり、演劇教育としての演劇ワークショップのことになります。
先日、愛知県豊橋市の桜丘学園へ演劇ワークショップをするためお邪魔してきました。
俳優事務所となるkan promotion経由で、ご縁が繋がり今回は素敵な機会をいただきました。
学校の事務局長の金田さんと、私の所属する事務所(kan promotion)の社長と、私が、風間トオル氏の個人事務所で過去にお世話になっていたということがあり、そのご縁に繋がりました。
とてもありがたいことですね。
今回は、童心に戻って楽しみながら対話をするワークショップと、グループワークで脚本を創作して発表するという特別メニューで挑戦いただきました。
生徒さんの素晴らしい行動や発表に驚きながら、良い空間での演劇ワークショップになったと思います。
ここで、企業秘密の内容ではありますが、公開していきます。

桜丘学園 桜丘中学・高等学校という校風

桜丘学園 桜丘中学・高等学校は、愛知県内で2位の規模の中学と高校の一貫校となっています。
まず、その規模と大学のような建物がたくさん建っていて驚きました。
また、校則もほとんどなく自由な世界。
生徒も、のびのび感が透けて見えた感じです。
いやぁ、良い雰囲気。
今回、高等部の1〜2年生の47名を対象に演劇ワークショップをさせていただきました。
高等部は、なんと中学校の3年間を通じてオリジナルミュージカルを創作していき、最後に発表公演をしてきたクラス。
そしてその経験者が集まる高等部とは、プレゼンテーションや国際交流に力を入れたコースなのです。
既に授業で、イメージの言語化、ジグソーメソッドによるグループワークなどを体験してきた様々なワークの経験値の高いクラス。
そもそも授業で素晴らしい経験をされていて、素晴らしいのです。
私も中学生に戻れるのなら是非体験したいコース。
熱意ある先生方とお話しもさせていただき、驚くとともに感動しました。
実際に生徒たちにお会いして、子どもたちのポテンシャルから演劇ワークショップがどのように結びついていくのか楽しみな時間となった次第。
桜丘学園での演劇ワークショップまでの過程

高等部は、色々なワークショプを経験してきた生徒たち。
事前に打ち合わせをしながら、経験内容を確認したりして、今回の内容を調整しました。
学校が演劇ワークショップと同等のものをされているというよりも、ビジネスに向けたグループワークなどを中心にされていたので、少し趣が違う内容もあるなと感じました。
また思春期の高校生たちのことも踏まえながら、楽しんでトライできるメニューとそれまでのグループワークの経験を生かせるような脚本創作と発表を組み合わせた内容に最終調整しました。
演劇教育のモットーとして、「失敗して良い環境」であり、だからこそ「生きる練習」となるワークショップ、という部分がとても大切なのです。
決して勝ち負けでもなく優劣でもなく、生徒たちに楽しんでいただきました。
理事局長の金田さんよりインタビュー形式でご紹介をいただき、演劇ワークショップは始まりました。
桜丘学園での演劇ワークショップ

メニューは大きく分けて3つ。
- グループ分け
- じゃんけん列車
- 円になって対話の練習ワーク
グループ分け

最初は簡単なグループ分けのワークをしていきます。
人数が多ければ、多いほど、シンプルにしながら交流ができるようなものが良かったりします。
今回は3つのお題を順番に出して、自由に動きながら声を出してグループを作ってもらいました。
血液型で分かれたり、好きなフルーツで分かれたり、また「愛知県と言えば何?」の答えでグループ分け。
さすが経験者だけあって、積極的に行動に移せる方が多かったです。
グループ分け、というよりも実は共通点を探す、といった意味が強いのです。
私たちは血液型が同じだけで、誕生日月が同じだけで、好きなアーティストが同じだけで、とても親しみを感じたり、嬉しくなったりするのです。
対話能力としても、また社会で生きていくうえでも、そういった共通点を探して、またお互いにそれを使って交流し合えることはとても大切なツールですよね。
じゃんけん列車

じゃんけん列車ってご存知ですか?
子どもの頃にやったことがある人も多いのではないでしょうか。
じゃんけんして負けた人が勝った人の背中から両肩に手を置いて列車となるシアターゲームです。
勝てば勝つほど、どんどん後ろに列車が繋がっていく。
私が出したルールはひとつ。
じゃんけんは全力で、しかも声をしっかりだしてね、ということだけ。
あちらこちらで「最初はぐー!」から声が響き渡り、一気に活気づく時間に。
しっかりと声と動くことのウォーミングアップとなりました。
生徒たちも、遠慮や恥ずかしいを少しだけ置いて、無邪気に楽しんでくれました。
この無邪気さこそが発想の源になるものだったりするのです。
考えないで楽しんでいる時こと想像力は動き出し、クリエイティブになります。
大人はこれを取り戻すことや思い出すことに必死。
そして苦労しているのです。
もしかしたら多くの方が思っている「考えろ、考えろ」と言われていることと逆行していますが、考えたら心は止まります。
思いっきり無邪気にいる時こと心は動き出し、想像は豊かになるのです。
円になって対話の練習ワーク

こちらは「わたしあなた」と呼ばれるシアターゲーム。
言い方を変えると、これこそコミュニケーションゲームです。
相手と視線を合わせ、「あなた」と呼んだ人にパスを出し、パスを出された人はまた別の「あなた」にパスを出していくシンプルなもの。詳細は省きますが、シンプルながら時に思考が働き、対話の邪魔をしていきます。
つまり、対話とは何かを感じてゆけるものになっていくのです。
対話したいのに恥ずかしくて相手の目を見てなかったり、会話が一方通行だったり、そのベクトルを視覚的に体験する時間でもあります。

グループワークとしての脚本創作

高等部の生徒たちの経験値を踏まえ、今回は2分の脚本のうち、半分近くとなる1分を各グループで相談してシーンを創作するメニューにしました。
6名1グループとし、合計8グループが、30分の時間で、準備をしきます。
内容は簡単に言いますと、「舞台本番5分前の舞台袖、出演者の一人田中さんが行方不明!?さぁ、どうする?」といった内容です。
意見の違う仲間が集まり、消えた田中さんの事情を想像したりしながら、6名のキャストの台詞を生み出します。
田中さんにダメ出しをしてきた演出家、舞台を滞りなく実行したい舞台監督、田中さんの事情を知っていると思われる出演者、主演を張る俳優の気持ち・・・などなど。
思いが交差していきます。

ルールは、
問題解決はしなくて良い。
それぞれが意見を出し合うこと。
最低1人一言は台詞を言うこと。
いたってシンプルです。
正直、脚本創作は、非常に難しい課題だったと思いますが、時間をかけながら一生懸命対応して作品にしていった行動力は非常に素晴らしかったです。
創作脚本でいよいよ本番発表

脚本の仕上げが遅いチームもあったり、立ち稽古の段階でもなかなか動けないようなチームもありました。
失敗をしても良い、出来ていても出来ていなくても良い
私は、出来をジャッジしない旨を話しました。
プロセスこそが重要であるということなのです。
と、そんな心配をよそに、8チーム全てがしっかりと仕上げており、チームごとに面白いアイデアやキャラが生まれ生き生きとした舞台が仕上がりました。
そんなに稽古できてなかったのに、本番ではしっかりとやり終えていく。
驚きまいたが、お互いを許しあって挑戦を楽しんでいるようでした。
いいですね。
演劇部の稽古場も視察

演劇ワークショップ後の夕方には、リクエストをいただき演劇部の部活の様子を見学するため部室へとお邪魔してきました。
私と事務所の社長の郷原が一緒に拝見。
もうすぐ本番が迫った演劇部。
稽古はまだまだこれから、といった様子ですが、その稽古風景を見せるのはきっと顧問の先生をはじめ生徒さんは勇気がいったと思います。
細かくアレコレお伝えしていくよりも、演技の土台、また役を生きるヒントとなることを少しばかりお話しさせていただきました。
演劇部の生徒もとても興味を持って、私たちに質問にきてくれたため、嬉しくなりついつい時間を延長してお話しさせていただきました。
情熱、そして私たちとの対話の時間をとても有意義に感じてくれていて、本当に嬉しい限りでした。
ぜひ、またお役に立てる機会があればと願っております。
まとめ

演劇ワークショップは、説教くさいものではありません。
楽しんで、気がついたら「あ、そっか」「こういうことに繋がるのかも」となる具合のものです。
またグループワークとしての脚本創作の時間は、いわば違う意見を持った者同士の集まりの会議に等しいかもしれません。
それって小さな企業のようなもの。
求められるのが対話能力。
対話・コミュニケーション能力とはよく言われますが、それって具体的にどんなことなのでしょうか。
対話とは違う価値観が出会った時、お互いを受け入れ合う力です。
意見が違っていても何とか目的に向かってやっていく力です。
つまり、価値観の違う相手を拒否することや無視すること責めることではなく、お互いを認めた上で話をしていけるようにして関係を構築すること。
演劇ワークショップは、その練習の場になり得るのです。
それが「生きる練習」と呼ばれる所以であり、アメリカやイギリス、オーストラリアなど他民族が集まって対話せざるを得ない先進国が義務教育に入れている所以なのです。
例えば、今晩カレーが食べたい人と、ラーメンが食べたい人がいる。
これをじゃんけんで決めて勝った人の食べたいものがカレーで、晩御飯がカレーに決まったとしてもラーメンが食べたかった人は不満が大きいですよね。
そんな時、「今日はカレーだけど、次回はラーメンにしよう」といった提案で、2人が妥協ラインを見つけれるように話し合う力、それが対話力なのです。
一方を否定して終わるよりも、その方がよっぽど価値のある選択だと思いませんか?
意見や価値観の違いを疑似的にも本当にも体験してみると、日常では気がつけなかった新しい行動や方法が発見してゆけます。
なんせ、失敗して良いのですから。
同じ人種が多く集まった日本の中で、ようやく多様性という言葉が認識されてきました。
都内を歩けば働く外国人の方も多く、生活レベルで対話は必須となっていきます。
英語力ばかり注意が向いがちですが、必要なのは対話能力。
これから近い未来を生きる人たちにおいて、対話スキルはもっともっと身近なものとなるでしょう。
相手を決めつけや偏見からではなく、対話しながら知っていくこと。
そして、クリエィティブにモノづくりができる世界になればと思っています。
その力を磨いていくのに演劇ワークショップはお役に立てるのです。
さて、今回も新しい発見も多く、とても有意義な時間となりました。
参加してくれた高等部の生徒たち、それを支える先生方、部活を見学させていただいた演劇部のみなさん、また事務局長とサポートしてくれた事務のみなさん、本当にありがとうございました。
それでは、またお会いする日まで。
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