こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
いつも「Acting Life net」のブログをご覧いただきありがとうございます。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、養成所や俳優学校を卒業してもなかなか実践に生かせない方を対象に、私の記事を役立ててもらえたらと考えています。
演技をしたいのに地方で学べない、どの養成所や劇団に入ったらいいのかわからない。
演技の方法を教えてくれる場所がない。
所属団体(劇団や事務所)独自の演技で、リアリズムの演技を学ぶ場所がない。
ここでは、そんなあなたの疑問を解決できる場所。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
さて、今回は、オーディションの時のことについて。
「俳優オーディションでやってはいけない5つのこと」と、ドキッとするタイトルですが、やってはいけないというよりは、やらない方がよいですよ、という意味です。
オーディションにはいろいろな目的で開催されてます。
大きくわけてこの3つ。
- 事務所所属オーディション
- キャスティングオーディション(役のための)
- 養成所やスクールオーディション(レッスンを受けるための)
どのオーディションに参加しようとも、あなたがしなければならないのは自己紹介。
または自己PRなんて言い方もしますね。
今日はこの自己紹介(自己PR)についてお伝えしたいと思います。
キャスティング、事務所所属、養成所で見てきた私だからこそお伝えできること。
私はこれまで、事務所所属オーディションの脚本や演出、アクティングコーチとして参加したり、自身の作品へのキャスティングオーディション、さまざまなオーディションに立ち会ってきた経験と、アクティングコーチとしての経験からお伝えしています。
上京して養成所選び、映画やドラマのオーディションに参加する、そんなあなたにぜひ参考にしてもらいたい内容です。
その内容を「オーディションでやってはいけない5つのこと」でまとめました。
俳優オーディションでやってはいけないこと その①

その① やる気だけは絶対に負けません
この言葉は、非常に多くの人が使用しています。
少しでも自分の何かを伝えたくて、でも他に何を言っていいのかわからなくて、選択した言葉がきっと以下のことだったのだと察します。
- 「やる気だけは絶対に負けません」
- 「やる気だけは誰にも負けません」
- 「元気だけは誰にも負けません」
- 「気合いだけは誰にも負けません」
まずは、誰にも負けない理由がわからないし、比較することではないということ。
勝手に何かと比較してみてあなたが勝っているとはならない。
その「やる気」に対して、何を日々しているかの方が重要です。
であれば、「やる気」について言及することは控え、日々何をしているかを伝えてください。
日々やることが、美容や筋肉に関することを伝えてくれる方も多いですが、俳優として、どうしてその美容を選択したのか、筋肉を選択したのかをシンプルに教えて欲しいと思います。
というのは、筋トレしている人の目的は美意識や自負や自信のアップが多いからです。
それは、演技ができるできないに関係ないからです。
もしも、キャスティングオーディションで、筋肉が必要な役だったら効果ありそうですが、ほんとんどそんな役はありません。
美容も同様です。
綺麗に見られたい、可愛く見られたい、かっこよく見られたいという気持ちはあると思いますが、そこに注意を向け過ぎることには注意が必要です。
筋トレで鎧をまとうより、柔軟やストレッチをしてください!
俳優オーディションでやってはいけないこと その②

その② 好きなことは人間観察です
俳優やるならもっともらしい興味であり、日々できることのひとつかもしれません。
やる気だけは誰にも負けませんに匹敵するほど抽象度の高い内容。
あなたが人間間接によって何をどのように具体的に見ているのかが不明なのです。
人を眺めるのが好きなのか、人のどの部分が面白いと感じたのか、言えないのですから。
人間観察って何?
多くは眺めたり癖らしきものを発見するにとどまっているレベルのような気がしてなりません。
もしも、この人間観察があなたを素晴らしい俳優かもと感じさせるアピールなのであれば、せめて次のことを審査員に教えてあげてください。
俳優が役を理解していくために、人間の何を見ているのか、何に注意を向けているのか。
あなたの言葉で欲しいのです。
例)先日電車に乗っていたら、入り口付近の人が急にガタガタと震え出して泣き出してしまいました。私はなんだか心配になって声をかけたところ「大丈夫です」って返ってきたんです。全然大丈夫に見えなくて…。だって泣いてるし、そのまま床に座り込んだりしていて…。
でも気にしないでほしいというメッセージを私は受け取りました。パニック障害のような状況だと思うですが、人はそんな時でも、そう思われたくないという気持ちが働いているのではないかと想像して、自分の理解が及んでいないことを感じたんです。
もっともっと人を知っていきたいと思うようになっています。
長い例ですが、この観察と自分が感じたことの体験を踏まえてあなたが
「人間観察をすることを大事にしています」
とひと言でいえると何か伝わる可能性があります。
実家のともなわない発言は、形の演技に等しいほど残念です。
そのうえで、審査員が気になったら、「どうして人間観察を大事にしているの?」の質問があるかもしれません。
その時こそ、例のような体験を話していくことができそうですね。
体験を伴わない、あなたの何となく抽象度の高い言葉選びは空っぽがみえみえになってしまうということなんです。
俳優オーディションでやってはいけないこと その③

その③ 親や祖父母へ恩返しがしたいです
これもまたよく聞きます。
テレビに出て、朝ドラに出て、大河ドラマにでて、両親や祖父母に恩返しがしたんです。
これははっきり伝えておきますが、あなたの勝手な恩返しを、相手は望んでいるわけではないと思うのですが・・・それが動機ですか?ってなるところがあります。
「あなたが大河ドラマに出演することが私の密かな夢だったのよ」
というご家族はそんなにいないでしょう。
出演することでの恩返しとは美しい美談のように聞こえますが、あなたの祖父母はあなたが連ドラに出演しようがしまいが、あなたが元気でいることや時々遊びに来てくれる方がよっぽど嬉しいのではないでしょうか。
その行動の方がむしろ恩返しになることなです。
きっとあなたを応援はしてくれていますが、あなたの何かしらの出演が恩返しとは審査員というか第三者には本気で言っていることと感じにくいところがあります。
他の恩返しでいいんじゃないでしょうか?
出演=恩返しとなるのは相手がそれを望んでいた場合ですよ、ということ。
そして、こうも言えます。
恩返しを考えるのはまだ全然早いよと。
特に10代〜20代の方。
まずは素直に自己実現に向かってください。
恩返しされるより、親はきっとあなたがしっかりと突き進む方を喜ぶと思います。
つまり、美談的に言おうとしているのが透けてみえてしまっていますよ。
そして内容も薄いですよ、というお話です。
俳優オーディションでやってはいけないこと その④

その④ 質問に対する返答に余分なものが多い
これも非常に多い。
例えば「あなたの好きな俳優は誰ですか?」
という質問に対して、あなたは何と応えますか?
「〇〇さんです。なぜなら〇〇だからです。」
くらいのお話ですよね。
ところが・・・

「あの、子どものころから真似することが好きで、よく刀をもって遊んでいたんですけど、その中で切られたりするのもハマってしまって、人間って切られるときにそんな顔をするんだって新しい一面を見たような気がして、すごいなって。だから、時代劇とか特に興味があって、最近は時代劇ってほとんどないじゃないですか、だから・・・(つづく)」
結局誰やね〜ん!ってなるんです。
審査員の心内は「早く言ってくれよ」です。
このような返答をされる方が意外と多いんです。
つまり、対話ができないことを自らアピールしてしまっているともいえます。
多くを語った方がお得と思っているのか、より具体的にいろいろ伝えた方が相手が喜ぶと思っているのか、私には不思議でしょうがない応え方なんです。
どこかで正解が見えず、さぐりさぐり答えを探しているかのようにも見えます。
というよりも、「質問わかっていますか?」と聞きたくなるレベル。
俳優オーディションでやってはいけないこと その⑤

その⑤ 笑顔を作る必要はない
笑顔をしっかりと鏡の前で作ってきて披露してくれる方。
それは確かに沈んだ顔よりも、笑顔の方が素敵だし心地よいんです。
しかしながら、その笑顔が素敵に見えるのは、動機があって自然に生まれたものだけ。
作り笑いは素敵じゃない、と感じてる方は多いと思います。
きっと本人もそのことは分かっていると思うのですが、習慣から出ているような方が一定数いらっしゃると思うんです。
本人すら無意識にやっているのか、せっかく練習したからとやっているのか、誰かにそのような指導を受けたのか不明ですが、こちらとしては「無理しなくてもいいよ」といいたくなります。
自然な笑顔というのは、自然に心が動いたときにしかやってきません。
それを意図的に準備で出ちゃえばよいですが、意図的がそのまま「意図的な笑顔」になってしまいかねません。
本当に見たいのは、自然体のあなたの声や表情や行動です。
俳優オーディションでやってはいけない5つのこと ーまとめー

いかがでしたでしょうか。
あなたがついついやってしまっている習慣はありましたか?
- やる気だけは絶対に負けません(気合いだけは)
- 好きなことは人間観察です
- 親や祖父母へ恩返しがしたいです
- 質問に対する返答に余分なものが多い
- 笑顔を作る必要はない
①や③は特に若い層に多いと思います。
④は意外と全世代に当てはまる鉄板です。
日本人の習慣なのかもしれません。
核心をにごしながら話ことに似ています。
それこそ単語ひとことで終わるくらいの質問が、永遠に続くような返答となってしまったら、本当に時間がもったいないとさえいえます。
むかし、ある政党の一般市民が質問をするような会に参加したことがあるのですが、質問する側の市民が質問を議員にする際にこんな質問の仕方でした。

「私は〜〜で〜〜をしているモノですが、〜〜をするにあたり〜〜〜だったと思うのですが、私は遺憾に思っています。〜〜〜で〜〜〜なので、〜〜〜態度を取られるとこちらとしても〜〜〜なのです」
いったいいつ質問をするのでしょうか?
というくらいの前置きでした。
これが1人ならまだしも、次から次へと質問者が同じように質疑していたのに驚きを隠せませんでした。
この時、日本の国語の授業や発表スタイルにそもそも問題があるのではないかと私は疑ったほどです。
それに近いことがオーディションでもあるということなんです。
この5つをしないようにしながら、あなたが自然体で審査員と関わりながら発言していけると素晴らしい自己PRになると思います。
この5つのポイントに気をつけながら、頑張ってください。






















📎俳優オーディションで見られているものとは?その対処法とは?
📎俳優の努力とは習慣化である!「書く」ということからも考察する習慣化の力
📎演技の練習って何をすればいいの?一人でできること、それは柔軟です