こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
さて、今回は俳優のキャストオーディションや事務所所属オーディションなどで見られているポイントについて。
ドキドキですよね。
人にジャッジ(判断)されることは気分のいいことではありません。
また、今まで積み重ねたことが評価されるのか、それとも否定されるのか、それをジャッジされている気がしてきますよね。
或いは、落ちてしまったら自分自身が否定されたような気がするものです。
私も20代ではキャスティングオーディションを受けたり、上京時には事務所オーディションなどたくさん受けてきました。
しかし、演出家・脚本家として進んでいくにあたり、選ぶ側に回った時に見えてきた世界がたくさんありました。
初めての方にも、オーディションで人が何を見ているのか、分かりやすく書いてみたいと思います。
また今後、俳優として前進していきたいあなたのために、今回はそのヒントをお伝えできたらと思います。
今回の記事を読んだあなたは少し肩の荷を下ろして、もっとリラックスしてオーディションに挑めるかもしれません。
俳優オーディションは大きく分けて2種類あります

お分かりだと思いますが、キャスティングオーディションと、事務所所属オーディションは違います。
- キャスティングオーディション = 役を決めるオーディション
- 事務所(プロダクション)所属オーディション = 事務所(プロダクション)があなたを所属させるか判断するオーディション
この違いは当然認識しておいてください。
キャスティングオーディション
ある映画やドラマを制作するにあたり、その物語のキャスト(配役)を決めるために、俳優を選ぶためにおこないます。
多くは書類審査があり、その書類審査を一次として、次に人前で二次審査としてオーディションがあるのが普通です。
その後、さらに絞られ三次オーディションがあったりします。
気をつけなければならないのが、映画キャストのオーディションにも関わらず、「あなたは今回のキャストには当てはまらなかったが演技の勉強をすれば可能性があります」といった案内が届き、入所金や月謝が必要な養成所をすすめられた場合です。
ビジネスですので(夢を餌に月謝をいただく商売)しょうがないですが、その判断はご自身でしっかりとしましょう。
事務所所属オーディション
基本的に大手芸能プロダクション(事務所)は一般応募していないのが現状です。
有名人の二世や三世、そのプロダクションに関わる人との繋がりのある紹介、またはスポーツ選手など特製がある方のみ入れる場所と考えてください。
この日本だけでも色々と芸能プロダクションは存在していますので、HPを見たりしてその事務所がやっていることを確認しましょう。
オーディション後「あなたは今回の所属には該当しませんでしたが演技の勉強をすれば可能性があります」といった案内が届き、入所金や月謝が必要な演技レッスンを受けることをすすめられる場合がほとんどです。
もちろん、本当に所属してお仕事に繋がる場合もあります。
下記の記事もぜひご参考ください、
俳優応募オーディションの自己PRで監督や演出家が見ているのは何?

キャストオーディションも事務所所属オーディションもだいたいですが、自己PRと演技審査とだいたいこの2つがセットで行われます。
台本は短いものを事前に送ってもらえたり、当日1P程度の台本を渡されて控室で準備するパターンとあります。
どっちが多いかというと、映画・ドラマ・再現Vなど既に台本が用意があるものは前者、まだ準備中や違う目的がある場合は後者。
自己PRとは?
自分の個人情報や特技などをおよそ1分くらいで審査員に伝えることがほとんどです。
あなたは、このオーディションの自己PRで、何を言おうか、伝えようか事前に書いたりして準備をすると思います。
或いは、自然体が大事だといってあまり準備せずに、なんとなく挑戦したりするかもしれません。
監督・演出家が見たいポイントは、あなたが準備したことをしっかり言えたかどうかではありません。
もちろん制作する物語にもよりますし、好みにもよりますが。
また、その内容にフォーカスはそんなにしていません。
かといって何も考えていないような方のしどろもどろな発言にもフォーカスしていません。
ついで言いますと「やる気だけは絶対に負けません」はタブーなレベルで、誰も信用していません。やる気ではなく、日常から何をしてきたのか(行動)が大事だからです。
基本的にはあなたの「素」です。
垣間見える人となりです。
あなたから出ていくるルックス「個性」と、そこから出てくる「素」。
総称して「個性」と言えるかもしれません。
実は、キャストオーディションも事務所所属オーディションも素材として見るポイントは同じです。
自己PRから出てくるあなたの「素」「個性」とは?

誰もが役が欲しいので、見てもらいたいし、気に入られたい気持ちが高くなります。
だからこそ、失敗しないように、お面を被ってオーディションに参加してしまう人が非常に多いのです。
作り込んだ自己PRや練習した自己PRを聞かされても、見る側の心は動きませんし、言葉の内容ではあなたのことは伝わりません。
余分な力を抜いた、あなたの不意に見せる表情や、音色です。
また特技を披露する場合に醸し出す、あなたの自然なエネルギーです。
よくモノマネして似ていなくても似ていても会場がクスッとくるのは、あなたの人となりが少し見えるからです。
また、誰々の息子・娘といった色眼鏡は、親のおかげで見えてくるその背景の色眼鏡をつけて審査委員は見るため、その人を知っている気がすると好印象になりやすいですよね。
素でないにしろ、審査委員も人ですからその好感度を持って見てしまいます。
審査員側は、「素」が見たくて質問をするケースも多々あるでしょう。
もうひとつ見ているものは、シンプルに礼儀

挨拶ひとつ、できない方も時折いらっしゃいます。
自然にスムーズにできることが望ましいです。
これもとってつけたような軍隊式の敬礼でもしそうな「おはようございます!」ってのは、気持ちよくありません。
なぜなら、「私、緊張しているのであります!」「ちゃんとします」とアピールしているだけですから。
部屋に入る時に、簡単なお辞儀だったり、相手の目を自然に見て話せる姿勢だったりです。
それは日常から自然にできていることなのかどうか、簡単に見破られてしまう内容です。
つまり、日常からのあなたが出てくるということですね。
それって、「素」でもあるんです。
演技・実技審査で監督や演出家が見ているもの

ここはプロの厳しい目が光ってきます。
当然、演技力は確かめたいもののひとつ。
事前に台本が渡されていたのであれば、脚本分析ができているかどうかも踏まえるでしょう。
当日渡されたのであれば、演技を見たいのではなくあなたがどう対処するのかも見たい可能性があります。
そして、恐らく1番重要なポイントは、求められている役にあなたが合うか否かです。
言い方を変えると、今回の役に、監督や演出家が想像した人にピッタリかどうかです。
痩せた人をイメージしているのに、中年太りの人はキャスティングされません。
キリッとしたキツい人をイメージしているのに、目がくりっくりの可愛い子をキャスティングしません。
そう、だからあなたが落選したとしても、落ち込まなくて良いのです。
あなたが、役に合わなかっただけなのです。
セクハラ・モラハラの注意ポイント

三次審査など、公の場でされるものではないかぎり、個人的に呼ばれたようなオーディション風のものには気をつけてください。
著名な監督やプロデューサーでさえ、時にそれを権力と勘違いし、性的な悪用に使用してしまうのですから。
個人的な飲みのお誘いもご注意を。
世の中のオーディションは基本的にコネで動いているものが多いです。
大手事務所が強いのはその張り巡らせれたコネにあります。
監督が直でキャスティングできる権限がある場合、それを誘いの一手とする習慣が長らくあったことを踏まえ、個人的な誘いに関しては、たとえ役が欲しくても断ることが必要であり、逆に告発する気持ちでいてください。
利害関係がある中で、どうしても動く場合には、事務所関係や他の人の一緒に行動することをオススメします。
まとめ

色々と心配なことや落ち込むことも多いかと思います。
しかし、最後にひとつ重要な視点(捉え方・考え方)をお伝えしておきます。
ご存知でしたか?
ハリウッドの有名な俳優たちでさえ、キャスティングオーディションを受けて受かったり落ちたりしてるのですよ。
その人が主演・企画で動き出す仕事もありますが、日々たくさんの脚本が送られてきて目を通しているそうです。
そして、これは!と思った脚本を見た時に、キャスティングオーディションに参加したり、監督から呼ばれたりします。
ブラッド・ピットだって、ロバート・デ・ニーロだって、シャーリーズ・セロンだって、どんな名優だって、スーパースターだって、映画やドラマのオーディションを受けて、落ちたりするのです。
超大作映画「タイタニック」でレオナルド・ディカプリオもオーディションで主演を取っています。
しかも、やりたがらなかったくらいで笑
だから一喜一憂しないで、何度だってトライしましょう。
キャスティングでピッタリな役がなかっとしても、あなたの「個性」が伝わっていれば、違うキャスティングで呼ばれることもあるかもしれません。
見ている人は、見ています。
できることは行動すること、以下の内容なのです。
余分な力を抜いていられる準備。
対話力と自然な礼儀。
そして、演技力をアップさせるための日々の演技トレーニングです。





























