こんにちは、アクティングコーチ・演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、養成所や俳優学校を卒業してもなかなか実践に生かせない方を対象に、私の記事を役立ててもらえたらと考えています。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
さて、今回は「今さら人に聞けない、演劇・演技ワークショップ」と題しました。
時々、一般の方や初心者の方に
と聞かれることもあります。

売っていないよ〜。
演技の体験をしたり、演技トレーニングをしたりする時間を提供しているんだよ
と答えています。
確かに「ショップ」とつくと何かを売っているイメージがありますので、売りつけられるんじゃないかと心配な方もいるのかもしれません。
心配しないでください、売りつけません!
また、何かアクセサリーやモノを作るワークショップは知っていても、演技と結びつかない人もいるのかもしれません。
ワークショップはいくつも存在していて、募集も多い演劇・演技ワークショプにおいて、何を選んだらよいのか分からないっていう方も多いのではないでしょうか。
基本的には、単発(1〜3日程度)の演劇・演技ワークショプは演技の体験や勉強、交流、演技のベースへの理解、楽しむことなどを提供しています。
今回はどこかの演劇・演技ワークショプに参加するにあたって参考にしてもらてたらと思います。

演劇ワークショップ?演技ワークショプ?どっち??

まず、演劇ワークショップと演技ワークショップは違うのか?
という問いです。
演劇ワークショップの「演劇」というのは、舞台演劇を指すことが多いです。
演劇ワークショップと銘打つ場合は、舞台演劇、ステージに立つ俳優を目指す方に向けています。
内容は、舞台の発声やら相手との関わりなど、シアターゲームなどを通して交流し合いながら、台本を使ったりします。
また、スタニスラフスキーシステムなど演技トレーニングを体験したりします。
演技ワークショップの頭につく「演技」というのは、舞台や映像の区別なく俳優としてのワークショップを指します。
また主催側の視点として、舞台・映像のどちらとも共通している俳優のベースとして「演技」と捉えている可能性が高いです。
内容は、演技の基礎となるリラクゼーションや、心理身体トレーニング、レぺてション、台本を使った体験だったりします。
俳優ワークショップと記載される場合もあると思います。
舞台と映像(テレビ・映画)の演技はどう違うのか?

この問いに関しては、こちらの記事「舞台演技と映像演技の違いはあるのか?多くの人が思っているがあまり知られていないこと。」も参考にいただいきたいと思います。
ロシアのスタニスラフスキーシステムから始まった近代の演技方法は、基本的には舞台をベースにしています。
しかしながら、アメリカに渡り、リー・ストラスバーグやステラ・アドラー、サンフォード・マイズナーなど色々な解釈のもと映像世界でも主流になりました。
つまり、一流の俳優が育っている世界の学び場において、俳優の演技のベースには舞台も映像もないのです。
根幹は一緒です。
そして、プロのアクティング・コーチとしての私の見解としても、舞台や映像の区別なく俳優の準備すべき根幹は変わりません。
舞台上での演技のスケールは変わってきますが、俳優のトレーニングは変わりません。
単純に舞台が大げさだと感じてしまうのであれば、その俳優が大げさなのです。
アクティングが大きくとも自然に受け止められるものは、根幹が役を生きていて、スケールが広がっただけなのです。
プロアマ不問、初心者歓迎の意味

よく聞かれるのは

初心者ですが大丈夫でしょうか?
どんなことをするのでしょうか?
と初めての世界に飛び込むにあたって、心配されている方です。
プロ・アマ不問、初心者歓迎と記載されていても不安なのです。
その気持ち分かります。
ダンス初級クラスに行ったら、ダンス初級クラスを何年もやっている方々ばかりで、初めての人いないじゃない!ってなることがあるからです。
ただ、演技の場合は経験者も素人も混ざってOKなのです。
初心者OKと書いていれば、初心者が本当にOKなのです。
たとえ行ってみて、初心者があなた一人で、他の人は経験者であっても、断言しておきますが「大歓迎」です。
なぜなら、色々な人と交流していくことこそが演技の醍醐味であり、その関わりこそ演技への発見をもたらすからに他なりません。
そして、あなたも教えてもらいに行く学校のスタンスではなく、演技って何だろうということを、発見を、体験を楽しむ時間と捉えて是非飛び込んでみてください。
私はプロから一般の方までウェルカムでワークショップをしたりしますが、プロと素人とが関わり合えることは、人間と人間との関わりがベースの俳優トレーニングにおいて非常に大切だと理解しています。
一般の方や素人の方にも開かれた演技ワークショップであれば、ぜひ行ってみてください。
フリー限定、事務所所属者限定の意味

演技ワークショップの参加募集欄に「フリー限定、事務所所属者限定」と記載がある場合もあります。
このフリーという言葉、聞きなれない方もいるかもしれませんのでご説明します。
フリーというのは、事務所に所属していない状態の現役俳優という意味です。
フリーランスの俳優ですね。
決して、フリーターの俳優ではありません。
事務所に所属していないが、俳優として活動しているプロ、またはプロ志向で取り組んでいる俳優です。
「事務所所属者限定」とは滅多にないですが、キャスティングが目的の場合にはあります。
その名の通り事務所に所属している俳優という意味です。
何かあればちゃんと面倒みてくれる会社がある人、という意味ですね。
中身としては、俳優として活動しているプロ、またはプロ志向で取り組んでいる俳優ということです。
はっきり言ってしまうと、事務所に所属しているからプロの俳優だとは私は思っていません。
また、プロ志向であるとも思っていません。
※私は個人的にそんな多くの方をみてきました。
世界の俳優たちが取り組んでいるような演技トレーニングをしていない人が非常に多いからです。
また事務所がレッスンを所属者に提供しているところもありますが、一流の講師がいるとも限りません。
もちろん、いる場合もあるでしょう。

演劇・演技ワークショップの講師ってどんな人

演技講師をしている人は、色々な方がいます。
アクティング・コーチ(演技トレーナー)、監督、演出家、俳優、インプロ講師、劇団などなど。
ワークショップを開催する意図も様々。
- 交流会
- 新人発掘
- 出演者を探す
- 仲間を増やす
- 演技のクオリティを上げる
- 俳優を育てる
- 演技の本質を知ってもらいたい
- 演出家や監督に試してみたいことがある
などでしょうか?
私の場合は、一般開放する場合、モットーでもありますが
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
という目的でやっています。
私が高校や専門学校でのワークショップの目的はまさにここになりますね。
また定期的に開催する演技ワークショップは、もはや体験ではありませんよね。
その場合は、俳優を育てるための演技トレーニングに向かいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
演劇・演技ワークショップの意味や、やることが少し見えてきましたでしょうか?
最後に気をつけてもらいたいのは、キャスティング能力のある方の演技ワークショップです。
監督が俳優を探して実施する演技ワークショップという意味ですね。
これは俳優を育てるのではなく、俳優を見つけるためのもの。
もし俳優を育てるような定期的なものであれば、ご注意ください。
「監督は俳優が演技するプロセスの多くを知りません」と私は断っておきます。
結果を求めてリクエストをしたり、「こうして欲しい」という結果を求める人だからです。
当然、仕事やチャンスが欲しいから参加するのですから、演技の追求とは異なってしまいますよね。
俳優トレーニングを積んだ人であれば、その結果へのプロセスが分かりますが、そうでない人にとっては結果を演じてしまう状態が起こりえますし、仕事が欲しいあまり監督の言いなりになってしまいがち。
あなたは権力者に対して、素直に反応できますか?
もちろん監督業はリスペクトすべき特別なお仕事のひとつです。
撮影、技法、視点、カット割、様々な勉強をされてきた方々です。
ただしかし、演技トレーニングをしたり、そのプロセスを知っているのプロではありません。
演技のプロは、アクティング・コーチ、演技トレーナーたちです。
また、俳優の方も、教えるプロではありません。
演技トレーニングをした側の人であっても、人にアプトプットする能力はまた別なのです。
役の実績ではなく、人に伝えることの能力が必須。
その能力をあなたが見極められると良いですね。
ただ、監督と同じく現場のことや経験値から色々なお話を聞けることもありますので、それはそれで貴重かもしれません。
演技を上達させたいことが目的であれば、定期的な演技ワークショップ(演技トレーニング)が不可欠です。
しかし、演技体験をしたり、演技とは何だろうかと発見していくことを楽しんでいくのであれば単発のワークショップも大いに有効です。
あなたが俳優ならば、俳優を志すのであれば、
大事なのは、
どんな演出家や監督からのリクエストにも対応できるような
「演技のベース」を
持つことなのです。
それが、世界中でベースとされている、スタニスラフスキーシステムから始まったメソッド系の演技なのです。
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ワークショップって何ですか?何か売ってるんですか?