こんにちは、演技トレーナーの山縣です。
演技のことは言葉だけで伝えることの難しさは重々理解しているところですが、少しでも演技初心者の方や、久しぶりに俳優業を再開する方などに役立ててもらえたらと考えています。
私のモットーとしては、ブレることはありません。
「日本の俳優のレベルを底上げする」
「演技ツールを一般の方に解放し人生に生かしてもらう」
さて、今回は感情解放について記述したいと思います。
「感情解放」って言葉は、聞いたことがありますか?
文字通り、感情を、解放していく、ことになります。
文字通りの言葉でも、解釈しづらい場合は、このように説明するとわかりやすいかもしれません。
普段抑えている、抑圧された感情を、自然に出していくこと。
この世界には、自分を抑えている自覚のある人や、自覚のない人まで本当にさまざまです。
しかしながら、感情を抑えていない人などいないわけです。
演技トレーニングをしていくとまだ自分すら知らなかった感情がどんどん飛び出してきます。
もう、お分かりでしょうか。
俳優に必要なさまざまな感情の機微が自然に放出されていくために、様々な自分の感情を自然に解放していく必要があるのです。それが、感情解放が必要な理由です。
感情解放に必要なのは何か

まず感情解放に必要なのは、1にも2にもリラクゼーションです。
そして、オープンナップ。
シンプルに言ってしまうとこの2つです。
これらの2つの方法や重要なことを説明した記事はぜひ参照してください。
これらのトレーニングが、感情解放につながると認識しておいてください。
演技トレーナーから背中を押してもらいながら、時間をかけてゆっくりやっていけば自然に流れてくるようになるでしょう。
このように、体の準備と心の準備があって初めて感情解放に繋がるのです。
そして、感情解放をするために日常から何ができるかというと次のことになります。

感情解放のためにするべきこと

感情解放のためにするべきことは、「自分を知ること」です。
自分が「本当はどう感じていたのか」「どう思っていたのか」そのことを認識していくことが大事になります。
それはつまり「本音の自分」を発見する旅です。
いつからか私たちは、幼稚園から小学校、中学校と狭い社会に出され、本音を言う危険性を感じて口を閉ざして生きていきます。
バカにされたくない、嫌われたくない、弱いと思われたくない、優等生と思われたい、カッコいいと思われたい、可愛いと思われたい、可愛いけど頭いいと思われたい、などなど複数の見せたい・思われたい自分像を目指して本音を抑えているのが現実です。
また子ども時代に「これをやってはいけません!」という親や先生などの言葉や指導に、多くの理不尽を感じながら、納得できないまま、飲み込んだ本音がいっぱいあるのです。
愛されないと生きていけない子どもにとって、我慢したことがきっとたくさんあります。
そのような長年の経験の蓄積から、あることに関しては感じないようにしたり、知らない素ぶりで考えなように過ごしています。その「あること」というのは人それぞれ。
それらの感情は出そうとしてもなかなか出るものではありません。
なぜなら、危険分子としてあなたが心の奥底へ閉じ込めたものだからです。
自分を知るためには、自分が感じていたことや日々感じたことをメモに取るなどしていくことをオススメします。
本音を言うことは悪いことではない、ましてや感じるのは自由

感情を感じたままに剥き出して生きている人なんてそんなにいません。
いたら、社会性がないので社会で生きていくことは非常に困難とさえ言われています。
しかし、世間体を重んじたり、世間体での同調圧力や阿吽の呼吸、察する社会の日本の中で生きてる私たちは、「本音を殺すことが当たり前だ」と自然に態度や思考を受け継いだ人も非常に多いと思っています。
多くの生徒を見て来ましたが、若い世代ほど「本気で怒ったこと」や「本気で親に反抗したこと」「本気で嫌なことは嫌と言えたこと」が少ないようです。
そもそもその自分のネガティブな感情を外に出した経験をしていない状態だったり。
あなたの中には、本気で怒った自分や、本気で泣いた自分、本気で傷ついた自分、本気で笑った自分、本気で嫉妬した自分などなどがたくさんあるのです。
それらのどれかでもうまく隠して生きてきたのであれば、これからもずっとその感情をうまく出していくことは難しいかもしれませんし、その機会はないかもしれません。
俳優は、その機会を待たずして、いつでも準備して出していけるようにする必要があるのです。
まだまだ知らない自分を発見するつもりで、演技トレーナーと取り組んでいくことをオススメします。
補足しておきますが、感情の大小に関わらず、自分の本音ともいえる感情をずっと抑えてきた人は心の病気になりやすいのです。
演技を志す人の中には、もう既に心の病になっている方もいたりします。
しかし、自分を解放することで改善していく様子も見てきました。
心の病気の治療としても演劇を勧めることもあるくらいに、演劇(演劇教育の方ですね)は有効だったりします。
もしかしたら、どこかで感情を出さないと自分が大変になってしまう、と無意識のうちに感じてるのかもしれません。
誰の中にも眠っている、本当の声と本当の感情

言えなかった本音や感情というものは、消化しきれないまま心の底の方へ閉じ込められていきます。
これは心理学的なお話にもなりますが、「心に蓋をする」とは、まさにそういうことなのです。
壺をイメージすると想像しやすいかと思います。
壺の中に言えなかった本音や感情をためこんで、壺に蓋をします。いつも蓋をしているので、その上で自分が対話をしている生活を想像してください。やがて、言えなかった本音や感情は増えていき、さらに壺に閉じ込めて蓋をします。
それらの消化しきれなかった感情は、壺の中で溢れ出してしまいそうな限界値に達したら、理由もないのに涙が溢れてきたり、理由もないのに怒りが湧き起こってきたり、理由もないのに何かを壊してしまいたい衝動が起きたりするのです。
それらが生活習慣病にも繋がっていくことは想像に難くありません。
それらの蓋を少しずつ開けたりして消化していくことが、実は感情解放になっていくのです。
言ってしまえば健康に良いのです。
健康に良いトレーニングにするためにも、演技トレーナーや演技コーチと共同セッションで引き出していくことが望ましいと考えています。
個人レベルでやってしまうと、過去のトラウマや色々なものに対してとても苦しくなってしまうからです。
親や親友の悪口になるので言えないし思ってはいけない気がする

多くの方に共通するのは親や家族に対する感情です。
親の悪口は言ってはいけない、そう思う自分が悪いんだ、と怒りの刃を自分に向けがちなのです。
親と直接対決する必要はなく、感じたことを本当はこう思っていたんだと誰かに吐くことで、起きた感情を素直に自分で受け止めることが大切です。
思うこと、感じることはあなたの自由です。それを責める必要はなく、できるだけどこかで吐き出すようにしましょう。
もちろん、お酒の力を使わずにです。
消化された感情は、いわゆる成仏した感情。
それらは隠す必要がないのでリラックスした心体から自然に出てくる力を持つようになります。
悪態のススメ
悪態が健康に良いといった調査結果があるくらい悪態をつくことは重要です。
たとえネガティブな感情でも本人に直接言う必要がない場合がたくさんあります。
自分の感情を吐き出すためにぜひ、違う場所やひとりの部屋で悪態をついてすっきりと感情を出していければ、心体も健康になれます。
友達とカラオケに行くのも良いですし、運動して声と汗にしていくことも良いです。
モヤモヤしたり、考えていると呼吸が浅くなりがちです。
文字通り息が詰まるのですから、健康のためにも外へ吐き出していきましょう。

演技は自分を知らなければ始まらない

色んな人になれるから、といったヴィジョンで俳優を志している方の多くは、普段の自分を出さないでカッコ良い仮面ライダーや二枚目な台詞や行動、カッコ良い女性像などを思い浮かべているようです。
ですが、演技を学んでいくときっと「思っていた方向と違う」という現実にぶち当たるでしょう。
なぜなら、どんな役を演じるにあたっても、自分をしっかりと使っていくからです。
綺麗事ではすまされない、心のヒダの機微を、あなたはあなたの心と体を使って体現していかなければならないのですから。
どうか感情豊かな俳優として、あるいは「あなた」として生きていくためにも自分を知っていきましょう。
まとめ

感情解放という言葉の意味や、その背景にある日常から抑えている本音や感情についてお伝えしました。
本音の場所を壺と例えましたが、玉ねぎにも例えるとわかりやすいです。
私たちは本音を隠すために、玉ねぎの皮のように何重にも覆って見えなくしてしまう習性があります。
殻を破る、といったことは、この何重にも重なった玉ねぎの皮を剥ぎ取っていくことに他なりません。
それは一人では苦渋の旅に等しいこと。
また断っておきますが、演技トレーナーは心理カウンセラーではありません。
しかしながら、私はその多くを心理学などから学ばさせていただきました。
演出家としても俳優としても演技トレーナーとしてもそれらが非常に私の行動を助けてくれていますし、俳優から素晴らしい演技を引き出していくことに役立っています。
俳優はトレーニングしながらも、時には出したくない、見せたくない感情や自分と必ずぶつかります。
それらを役を生きながらオープンナップをした状態で、感情解放ができると素晴らしい俳優として、また人間として成長していけるのです。
私はそれらをお手伝いしている気持ちでいます。
また言ってしまえば
人間としての成長、そのためにも演技トレーニングがあるのです。
ゆっくりと着実にトレーニングしていきましょう!
ただし、適切な演技トレーナー・アクティングコーチと一緒にトライしてください。
感情解放について記事を初心者向けから、心の壁を自分で感じている方向けまでいろいろと記事にしていますので、参考ににしてください。
「頭では分かったけど、一人ではできない…」と悩んでいませんか?
記事で解説した「感情解放」や「センソリー」は、プロのコーチが見守る安全なスタジオでこそ、習得できます。
平日昼間、少人数だからこそ、あなたの「癖」をマンツーマンに近い形で見抜けます。
▼ 現在募集中のWSはこちら(残席わずか)
































📎【初心者向け】演技で感情解放をするやり方!あなたもできる3ステップ!
📎感情の記憶からの感情解放は怖い?メソッドアクティングの誤解からくる悪いイメージ
📎演技で「何も感じない」「何とも思わない」に陥ってしまう俳優の感情解放へ向かう習慣